ソケットリフト
さて昨日記述しましたインプラント治療、成熟側(抜歯をしてから時間が経過し抜いた穴は既にない状態)2本、抜歯即時1本、無事終了いたしました。
下顎にインプラントを行う際、必ず確認するのが下歯槽管という複合神経が走行する管までの距離がどれだけあるのか?ってのが重要でして、本日の患者様はその管までの距離が8.7mm 私が使っているインプラントの最短が8mmで、このインプラントを埋入するためには9mmドリリングしなければなりません。
ですから通法通りドリリングすると麻痺が起きてしまうことに。
そこでインプラント体の細かい話しになるんですが、後に作る土台と接する部位に鏡面研磨部分があり、ここは骨とはインテグレーション(骨との接着)しない部分。本来ならこの部分も骨内に埋入する事により、審美性を確保する事になるんですけど、今回のケースは最も奥の歯、事前に説明させていただき、この部位を骨内に入れない事により0.75mm確保浮かせることが出来ます。
つまり8mmのインプラントですが、実際に骨と接着するのは7.25mm こいつを最大限に意識して9mmではなく8mmジャストにホールを形成し、大事な神経までの距離を、理論上では0.7mmほど残して無事終了。
実際にはCTの誤差がありますから、前後はしますが、そこは術中のさじ加減。
高名な先生の中にはドリリングして神経に傷をつけず、且つインプラント体で下歯槽管神経を圧迫しながら埋入するという神業を行う先生がおりますが、私には無理です。
審美を僅かに犠牲にし、安全且つ確実なインプラントOPEが限界。勿論前歯領域では審美を重要視しますけどね。
久しぶりに真面目なお仕事のお話でしたw
患者様に承諾いただいてのレントゲンのUPです
ところで本日のブログのお題はソケットリフト、実は明日このOPEでして、いまからCT確認しないと・・・結局SSDは届きませんでしたので、本日もブートキャンプCT!