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 OXA48型

 ほとんどの抗菌薬が効かない新しい多剤耐性菌が昨年、千葉県の病院で入院患者1人から国内で初めて検出されていたことが19日分かった。この病院と国立感染症研究所、名古屋大などのチームが菌を特定、欧州を中心に急拡大し問題になっていることから医療現場に警戒を呼び掛けている。

 チームによると、患者は海外で感染したとみられ、症状は出ず、病院内での拡大もなかった。健康な人にはほぼ無害だが、抵抗力が落ちた患者に感染すると、重い合併症や死亡につながる率が高いと報告されている。

 患者は60代男性で、東南アジアで頭部の手術を受けて帰国し、昨年11月に千葉県内の病院に入院した。たんや便の中に、多くの抗菌薬に耐性を示す肺炎桿菌(かんきん)や大腸菌が見つかったため、チームが遺伝子などを分析。その結果、抗菌薬を強力に分解する酵素をつくる「OXA48型」と呼ばれる菌であると分かった。

 男性は感染症を発病せず、しばらくして菌は検出されなくなった。

 OXA48型は2001年ごろトルコで見つかった後、数年前から欧州全域で院内感染を引き起こしており、米国でも最近死亡例が報告された。

 「切り札」とされる抗菌剤カルバペネムを中心にほとんどの薬剤が効かず、免疫が弱い患者の血液に入ると45%が重篤化したとの欧州の研究もある。

 チームの荒川宜親名古屋大教授(細菌学)は「今回は感染症を念頭に置いた適切な対応で素早く抑え込めたが、OXA48型が国内で広がると医療上のリスクは極めて大きい。監視を強める必要がある」と話している。

 多剤耐性菌に詳しい切替照雄・国立国際医療研究センター研究所感染症制御研究部長の話 海外で問題になっている新しい多剤耐性菌がいつ国内に飛び込んで来てもおかしくはないことが示された。海外の耐性菌情報に注意し、帰国者が入院した場合は念のため他の患者と区切った場所で早めに細菌を検査して監視を徹底する必要がある。耐性の種類を簡便に特定できる検査法の開発も課題だ。〔共同〕

不謹慎な言い方かもしれませんけど、細菌の進化と環境順応性は感銘をうけるほどすばらしいものがあります。自分たちが生きていけなくなる抗生物質に曝されることにより、その環境下で死滅せず生き残れるよう自らを変化させ生き残っていく。人間にはできないすばらしい能力だと思います。
そのため人類は既存の抗生物質が効かない菌を発見すると新たな抗生物質を開発し細菌の繁殖を抑えてきました。つまり人類と細菌類のイタチごっこなわけです。
しかし現在では新たな抗生物質を開発することが難しくなってきているようで、今回のようなどんな抗生物質にも耐性のある菌が発見され、もし総合病院などで蔓延してしまうと、元々体力の弱っている人達が閉鎖された空間で共同生活を送っているため多数の重篤化、場合によっては死に至ることすらありえます。
なにしろOXA48型が広まらないといいんですけど・・・目に見ないものだけに対策が大変ですね

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