いまどき
毎週水曜日の私の講義、今回のテーマは小児歯科。
乳歯の解剖から、小児の治療とか、子供の成長とか子供との接し方など色々な話をするんですけど、この中で
「小児歯科とは何歳までを対象とするのか?」
って話があります。
答えは20歳
小児歯科だからどうとか一般歯科だからこうってのはないんですけど、一応小児歯科は二十歳まで。
小児歯科の難しいところは、一般歯科が歯科医師対患者なのに対して歯科医師対患者及び保護者の3対になること。一応成人していないわけですから、金銭的な問題や、治療の承諾等を考えるとあくまで未成年は親の承諾が必要になるため小児歯科は20歳までとなる。
とはいえ、18や19歳で歯科医院に予約の電話を親がする必要性はないかもしれないけどねって話たら、
「なんで?」って反応
こっちとしては最もですねって反応のつもりで言ったんですけど、真逆の反応にこっちがびっくり
授業中断してこっちが話聞きたくなってしまって、色々と聞いてみたところ・・・全ての学生がそうではありませんでしたが、
電話で事務的な話をする、自らの状況を伝える、社会性のある会話をするといったことに非常に苦手意識を持っている事がわかりました。
挙げ句に受付で今日はどうしましたか?とかどんな痛みがありますか?とかその痛みはいつからですか?と聞かれてそれに的確に答える事が苦痛だと。
痛いから来たのにどうしましたか?はないんじゃないかとのこと。
だから、そういった事を電話でも言いたくないし、それ自体が苦痛だから彼女達も親に頼んで歯科に限らず病院は受診するんだそうです。
だいたい歯科医院は痛みだけのためにあるのではありません、見た目の改善もあればクリーニングの希望の患者さんもいるのに。はっきりいって彼女達の反応にかなりの危機感と驚きを隠せません。しかもそういった事を教えて来たつもりだったのに、俺は何やってきたんだろう?と。
彼女達は来春から聞かれる立場ではなく聞く立場として巣立っていくのに・・・命に関わるような治療の説明とか、高額な治療費の話なら親どころか妻や夫も立ち会ってってありですけど、歯科に虫歯の治療の予約を親がして当たり前と思う19歳に違和感を感じる私がそもそも間違っているんでしょうか?