思わぬ発見
インプラント処置において術前のCT診断はかかせないものです。以前勤務医をしている時は通常のレントゲンのみでインプラントを行っていましたが、CT解析を知るといかに危険で盲目的な事をしていたかということがよく判ります。
しかしこのCTがかなり高額(-"-;) 当医院ではまだ購入することができませんので、ある先生に依頼し、そのCTを解析してインプラント処置を行っております。
先日もインプラント予定の患者様の撮影を依頼したのですが、直後メールが。
CT撮影したところインプラント予定部位に問題はありませんが、一緒に写っていた残存歯にWZ発見しました。というもの。
WZとは歯根嚢胞という根の先にできる大きな炎症性病変のこと。オルソという通常のレントゲン上では、まぁ根の処置が必要だなぁなんて思うほどにしか写っていないのに、CT上ではとんでもない大きさに成長しており、即抜歯と決定させていただきました。
このWZ、曲者で患者様にはほとんど無症状ですが、少しずつ成長し、今回のケースでは根の周囲の骨を圧迫、消失させ、上顎洞という頬骨部に存在する空洞にまで到達する大きなものとなっていました。
いままでCTに関してインプラントにとって絶対的に必要なものという認識でしたが、今回のケースに直面し、あらゆる歯科疾患に対して大きな力を発揮するものだと、改めて認識し更に欲しくなっちゃいました(@_@;) 安くならないかなぁ・・・
- 作者: 篠田宏司,新井嘉則
- 出版社/メーカー: 医歯薬出版
- 発売日: 2003/03
- メディア: 大型本
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