ビタミンE過剰摂取
マウスやラットにビタミンEを過剰に摂取させる実験を行ったところ、骨が減ってもろくなる骨粗しょう症になったと、慶応大や東京医科歯科大、大阪医科大などの研究チームが4日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表した。
ビタミンEは植物油やマーガリン、アーモンドなどに多く含まれるが、通常の食生活で過剰摂取になることはない。しかし、細胞レベルの抗酸化作用が知られ、美容や老化防止に役立つとしてサプリメントの人気が高い。サプリメントを多くのんでいる人の集団で、骨量に影響がないか調べる必要があるという。
厚生労働省の食事摂取基準では、ビタミンEの大人の目安は1日7ミリグラム程度で、上限は同800ミリグラム。米国では上限が同1000ミリグラム。
慶応大医学部の竹田秀特任准教授らは、大人の摂取上限量をマウスやラットの体重に合わせて換算し、毎日餌に混ぜて2カ月間与えた。骨は破壊と形成を繰り返して維持されるが、2カ月後には骨を壊す破骨細胞が大きくなって骨量が減り、骨粗しょう症になった。
ビタミンは大きく分けて水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられ、水溶性ビタミンはBC、脂溶性ビタミンはADEKになります。水溶性ビタミンは多めに摂取しても尿とともに体外へ排出されてしまうため必要量を毎日しっかり摂取する必要性があり、確かに必要量の数十倍一度に摂ると障害が起こりますが基本的に問題はありません。しかし脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるため過剰に摂取すると様々なトラブルを招きます。
今回のビタミンEに関する文献は知りませんでしたけど、気をつけなければなりませんね。