テク
最近積極的に行なっているグラディアダイレクトというコンポジットレジン修復、コンポジットレジン修復(CR)とは虫歯を削って白いプラスチックを詰める処置。比較的に小さな虫歯に行うことが多い処置で、高頻度で行われております。一見削って詰めるだけなので、単純簡単な感じですが、これが意外と奥が深く、難易度高め。
歯に直線はなく、微妙なカーブを描いていたり、丸みや膨らみがあったりと、こういった形態を付与するのも難しいですし、シェードという色を近似させるのも大変な作業。
基本的に保険でできる治療なんですが、上記したグラディアダイレクトというCRは保険外の材料でして、実際使ってみると仕上がりが明らかに異なります。ただし、あくまでも材料だけではどうにもならず、やはり術者のテクはとっても重要。
形態付与ももちろんですが、シェードテイクがほんと大変。口の奥は正面からみると暗いので、前歯の修復の際、透明感出し過ぎると逆に奥の暗さが反映されて歯が黒く見えてしまいます。
そこで詰める際には、芯に近い部位では光を遮断するCRを盛り、そこに象牙質という歯の内側のシェードのCRを使用、さらにその上にエナメルという歯の最外殻の色を乗せ、さらに切端といって歯の先っぽ部分は透明感がありますので、光の透過しやすいCRをほんの少し盛り、最後に年齢が高めの時にはヘアラインという髪の毛の細さほどの亀裂を模写したり、逆に若い女性だと、若々しい感じの光沢感をだしたりと、かなりマニアックにこだわることができます。
以前参加したハンズオンセミナーの、神の手宮崎教授が行うCRはいったいどこを削ってどこにつめてあるの?というくらいすごいCRなんですが、その領域に少しでも近づけるよう頑張りたいと思います