仙台市青葉区の歯科医院 Your Dental Clinic仙台一番町 歯医者のひとり言

仙台駅前で開業する歯科医師です 仕事、育児、遊び、ジムなど 様々なひとり言を・・・

 スプリットコントロール&リッジボーンエキスパンダー

 昨晩院内インプラントスタッフセミナーを行いました。通常のインプラント処置であればスタッフも理解しており特に問題はないのですが、ちょっと特殊な処置ですといまいち理解してないようだったので、実際に模型で経験してもらい理解を深めてもらったわけです。それがスプリットコントロール&リッジボーンエキスパンダーです。
 スプリットとは骨の高さは十分にあるのに、骨の幅が薄く、インプラントの埋入が厳しいということがあります。こういった場合に行われるのがスプリットクレスト。小さなディスクを使用して、骨に切り目を加え、細い器具を挿入し、ゆっくりと骨を押し広げるように拡大し、順次太い器具に交換しながら、インプラントが挿入できる骨幅になるまで拡大して埋入する方法。主に上額に行う処置ですが、稀に下顎にも適応可能となります。 ※上額と下顎では骨質が異なり、上額はやわらかく、下顎はかたい、かたい骨に無理に拡大する力を加えると、骨折してしまうため、あまり、下顎に適応することはありません。
 またリッジボーンエキスパンダーはソケットリフトを行う際、スプリットを併用してたたかずに上顎洞粘膜を拳上するために使用する道具です。

※ソケットリフトとは
 上顎にインプラントを行う際、問題の1つとして上顎洞があります。上顎洞とは顔の両側、頬骨付近の空洞のことです。ここは鼻と交通しており、鼻から吸った空気が上顎洞内に入り、空気中の汚れを取り除き、また、冷たい空気を温めてから肺に送るための場所です。ここが炎症を起こすと、俗にいう蓄膿症になり、専門的に上顎洞炎といいます。この上顎洞の底部は臼歯の根元に近いことがあり、根元の病気を放置していると上顎洞炎になることもあります。ちなみに、鼻に原因があった場合、鼻性上顎洞炎、歯が原因の場合、歯性上顎洞炎と分類されます。

そこで本題に戻りますが、インプラントを植立する際、上顎洞が近く、そのままドリリングを行うと、洞内に突き抜けてしまう可能性がある場合、洞底ぎりぎりまでドリリングを行い、洞内粘膜(これをシュナイダー膜といいます)だけを挙上し、そこにβ-TCP(人工骨)等を填入することにより、骨に高さをかせぎ、そこにインプラントを埋入する方法があり、これをソケットリフトと言います。骨頂部から洞底部までの距離により。オペができない事もありますが、1つのオプションとして、有益な方法と言えます。



大した時間はかからず終えることができましたが、一生懸命言葉で説明するより自分で実際にやってもらうのがやはり一番の近道のようで、理解が深まったようです。

私が作成している自院のHPも訪問お願いします〜


仙台市青葉区中央4-1-3 東京歯科 022-266-1510 tokyo-sika@r4.dion.ne.jp http://www.tokyosika.com/pc/