奥が深い
咬合といって歯医者からは切っても切れない言葉があります。字からもお判りの通り咬み合わせのことでして、こうやって咬合って軽々しく書いただけで、高名な先生からお叱りを受けてしまうかもしれないくらい重要な項目。たまに患者さんから
「適当にとりあえず咬めればいいからよろしくー」
なんて言われることがありますが、とりあえず咬めるってのが実は一番重要で非常に難しいことも多々あります。入れ歯でもインプラントでも1本の歯のかぶせ物でもこの咬合が絡みますので、考えない日はありません。
皆同じような歯なんだから同じようにすればいいんでは?と思うかもしれませんが、例えば人の歩くという行為を補正しなければならないと仮定します。
人間みな同じように歩くけど、歩幅、靴の大きさ、歩き出す角度、足首の傾斜や角度、前に出す速度、タイミング、左右のバランスなど言い始めたらきりがありません。これと同じような状態が咬合の調整にも言えます。ほんのわずかな撫でるような調整で劇的な改善もありますし、逆に全身に影響を及ぼすようなとんでもない不快症状を引き起こすことさえあります。
そんな咬合調整には大きく分けてプラスの調整とマイナスの調整があり、プラスは盛り足したり、被せたりすることにより行うもの、マイナスは削る事により行う調整のこと。
何でこんなことを書いているかというと、今日は診療後うちのスタッフのプラスの調整を行い6本の歯にレジンを盛り盛りw 3次元的に動く顎の動きの中に当たっては欲しくないところと当たって欲しいところがあるんですが、彼女の場合当たっては欲しくないところのオンパレード。故に絶えず顎の症状を抱えている始末、マウスピースにて様子を見ていたんですけど、効果も低いようなのでプラスの調整となったわけです。
さてさて先ほどまで一緒に食事もして食べられるかも確認しましたが、明日の朝凶と出るか吉と出るか報告が楽しみです